OVERDRIVELAND / ODL-1

OVERDRIVELAND / ODL-1 OVERDRIVE

新たな可能性を切り開くオーバードライブペダル「OVERDRIVELAND」

OVERDRIVELAND / ODL-1
製品名 OVERDRIVELAND / ODL-1
概要 OVERDRIVE
定価 45,100円(税込)
マニュアル OVERDRIVELAND / ODL-1 日本語マニュアル

OVERDRIVELANDは、今では入手が困難なDUMBLEアンプのように艶やかで存在感があり、プレイヤーが持つ個性を表現するために生まれました。

<開発の背景>

設計者のフリーザトーン代表 林は、これまで20台以上のDUMBLEアンプのメンテナンス・修理を経験し、自身も複数のDUMBLEアンプを所有していました。DUMBLEアンプは、クリーンサウンドであっても歪んでいるようにも聞こえる独特の倍音を持っています。そしてDUMBLEアンプのドライブサウンドは、アンプが意思を持っているかのようにギタープレイに反応します。このフィーリングをペダルタイプのオーバードライブペダルに持たせたいという発想から開発がスタートしました。
DUMBLE OVERDRIVE SPECIAL 50W COMBO(代表の林が過去に所有:1992年入手)
 
DUMBLE OVERDRIVE REVERB(代表の林が過去に所有:1995年に入手)

<OVERDRIVELAND開発ストーリー>

DUMBLEアンプは、Larry Carlton、Robben Ford、Eric Johnson、Stevie Ray VaughanやJohn Mayerなど多くの著名なギタリストに愛用されてきたアンプです。彼らがこのアンプの虜になる理由は、ギターから出力される信号レベルに過敏すぎるほど反応する特性と、DUMBLEアンプ特有の太くリッチな倍音成分にあると考えています。私はアメリカ人のギターテックを通じて、DUMBLE本人と何度か連絡を取り合ったことがありますが、私が使用するメインのギターは何か?主にプレイする音楽はどのような音楽なのか質問してきました。彼はアンプ製作をするとき、そのギタリストがメインで使用するギターを使って、アンプを一台一台調整するとも言っていました。DUMBLEのクラフトマンシップを感じさせます。
DUMBLE OVERDRIVE SPECIAL (OVERDRIVELAND製作のために参考にした一台)
OVERDRIVELANDを開発するにあたり、参考にしたのはOVERDRIVE SPECILALの後期型です。このモデルはOVERDRIVE SPECIALの文字がデジタル文字になっています。私が現代の音楽に最もマッチすると感じるモデルで、ロック色の強いサウンドを持っています。

ペダルタイプのオーバードライブにDUMBLEアンプのような特性を持たせるために、様々なアイデアを回路に置き換え、実験を重ねました。基本となる回路(OVERDRIVELANDのノーマルチャンネル)は、クリッピングダイオードやLEDを使用しないことを決めました。その理由は、クリッピングダイオードやLEDを使用した場合、意図した倍音成分を構成することが難しかったからです。
ノーマルチャンネルの「GAIN」を上げると音が少しずつ歪んでいきますが、「GAIN」のつまみの位置を12時より下げても、クリーンサウンドの中に豊かな倍音成分が含まれていることを感じていただけると思います。このOVERDRIVELANDの倍音が、クリーンサウンドで楽しくプレイできる秘密です。
新たに開発したドライブ回路専用モジュール
基本のノーマルチャンネル回路ができた後、ギターから出力される信号に繊細に反応するために、ドライブ回路専用モジュールを開発しました。このモジュールを完成させるために時間を費やしましたが、完成度の高いモジュールに仕上がりました。カスタムショップバージョンとスタンダードバージョンでは、それぞれのサウンドキャラクターを生かすために異なるモジュールが使用されています。
次に取り組んだことはDUMBLEアンプのようなサウンドの強さをコントロールするにはどうしたらよいのか・・・。サウンドが強すぎてはマッチしない音楽もでてくるでしょう。その強さ、音圧感を調整することができたら理想的です。
ノーマルチャンネル回路の前や後ろ、または回路の間に別の回路を付け足したり、考え得る様々な方法で実験を繰り返しました。Brian MayやGary Mooreのサウンドや、彼らが使用していた機材の接続方法も参考にしました。
結果的にノーマルチャンネル回路の前に専用モジュールを使用したドライブ回路を追加し、ノーマルチャンネルの入力段にどれくらい信号を送るかを調整する方法を採用しました。この信号レベルを調整することで、どれくらい音圧感を出すか調整することができるようになりました。これが「PUSH」ノブの役割です。

<使用方法と各機能について>

各チャンネル選択時のシグナルフローです
OVERDRIVELANDは大きく分けて二つのセクションから成り立っています。一つはノーマルチャンネル選択時に信号が通過するノーマルチャンネル回路。この回路にトーン回路(EQ ON/GLASSスイッチを含む)やゲイン特性を調整するROCK/JAZZスイッチも含まれます。
もう一つはドライブ回路。ドライブチャンネル選択時に、このドライブ回路を通過した後、ノーマルチャンネル回路に信号が流れます。

はじめにOVERDRIVELANDサウンドの土台となるノーマルチャンネルで、基本のクリーン・クランチサウンドを作ります。まずは全てのノブをセンターに合わせ、音を出してみてください。ピッキングの強弱に合わせて倍音成分が変化し音色が変わります。ノーマルチャンネルは、プレイヤーからさまざまなフレーズを導き出す豊かなトーンを持っています。
「GAIN」ノブで好みの歪み具合に調整します。音量は「NOR LEVEL」ノブで調整します。
ノーマルチャンネルには、基本となるサウンドを設定するために「EQ ON/GLASS」と「ROCK/JAZZ」のスイッチを用意しています。
「EQ ON/GLASS」スイッチは、ノーマルチャンネルのイコライジング機能を設定する機能です。「EQ ON」に設定すると「TONE」回路が動作します。「GLASS」を選択すると、「TONE」回路がバイパスされ、ブラックフェイスのFender VibroverbのBrightスイッチをONにしたようなグラッシーなトーンを得ることができます。
「ROCK/JAZZ」スイッチは、ノーマルチャンネルの周波数特性や増幅段のゲイン設定を行います。「ROCK」側はゲインを上げて音作りをすることを想定しており、低音域のゲインを少し下げつつも全体のゲインが上がるように設計されています。低音域の音量の上がり過ぎが原因で、アンプの入力段で音が潰れてしまうことを防ぎます。「JAZZ」側は、全体のゲインを下げ、低音域が豊かに出るように設計されています。
OVERDRIVELANDのドライブチャンネルを選択すると、ドライブ回路がノーマルチャンネルの手前に付け足されます。すなわち入力側から見て、ドライブ回路、ノーマルチャンネル回路、そして出力回路の順に信号が流れます。このドライブ回路には、「HI-CUT」フィルター回路が装備されているため、高音域特性の調整が容易にできます。また、「PUSH」コントロールは、ドライブ回路からノーマルチャンネルに送る信号レベルを調整します。この「PUSH」によって音圧感をコントロールすることができます。また、「DRV LEVEL」ノブでドライブチャンネル選択時の音量を調整することができます。

<電源ついて>

OVERDRIVELANDには電源切替機能が搭載されています。DC9V側を選択すると、DCジャックに接続された外部パワーサプライからオーディオ回路に電源供給されます。「Int.PS」側を選択すると、外部パワーサプライの電源は内部昇圧回路に接続され、この昇圧回路を通じてOVERDRIVELANDのオーディオ回路に電源供給されます。
スタンダードバージョンとカスタムショップバージョンでは、仕様が異なります。
外部入力のDC9V、もしくは内部昇圧電源(DC14.5V)のどちらかを選択することができます。チューブアンプに供給する電源電圧を変化させるとサウンドが変化するように、OVERDRIVELANDも電圧を変化させるとサウンドが変わります。是非、そのサウンドの変化をお楽しみください。

OVERDRIVELANDは、9Vバッテリーを使って使用することができます。内部昇圧回路は消費電流が大きいため、9Vバッテリーを使用する際は、電源切替スイッチをDC9V側に設定してご使用ください。「Int.PS」に設定した状態で使用すると、バッテリーの消耗が早くなりますのでご注意ください。
*カスタムショップバージョンは外部入力のDC9V、もしくは内部昇圧電源(DC10V〜19Vまで、無段階に調整可能)のどちらかを選択することができます。

特徴

  • ゲインや周波数特性を切り替えるためのROCK/JAZZスイッチ搭載(ノーマルチャンネル)
  • TONE回路をバイパスし、ガラスのようなサウンドを得るための「GLASS」スイッチ搭載(ノーマルチャンネル)
  • ノーマルチャンネルとドライブチャンネル、個別の出力レベル調整が可能。
  • HTS(Holistic Tonal Solution) 回路を搭載。HTS回路は従来のバッファー回路とは異なり、ギターの持つサウンド特性を極限まで引出しながらインピーダンス変換を行い、「サウンド」と「低ノイズ」を両立しています。このHTS回路がエフェクトOFF時にもサウンドの音質劣化を防ぎます。また出力信号は、入力信号と同位相で出力していますので、位相反転の心配はありません。

デモムービー

仕様

入力インピーダンス 500kΩ以上
出力負荷インピーダンス 10kΩ以上
コントロール NOR LEVEL、DRV LEVEL、TONE、GAIN、PUSH、HI-CUT、DRIVE、EQ ON/GLASSスイッチ、ROCK/JAZZスイッチ、DC9V/ DC14.5V切り替えスイッチ
端子 1/4インチ標準フォーン・ジャック(入力、出力)、DC9V入力ジャック(ACアダプター・ジャック)
電源 DC9V 電池 (9V形006P型)、ACアダプター(DC9Vセンターマイナス)
消費電流 DC9V 55mA
*電源投入時、大きな電流が流れますので、200mA以上の電流を流すことができるパワーサプライをご使用ください。
サイズ 97(D) × 120(W) × 51(H)mm(フットスイッチやジャック等の突起物含む)
重量 350g(電池含まず)
付属品 保証書、WEBサイトアクセスカード、安全上のご注意、ゴム足×4

よくあるご質問

消費電流が95mAなのに、どうして200mA以上の電流を流すことができるパワーサプライを使用する必要があるのですか?
OVERDRIVELANDの内部には電圧昇圧回路が組み込まれています。電源投入直後、この昇圧回路が起動する際に、一瞬ですが大きな電流(突入電流)が流れます。この大きな電流値を感知し、保護回路が働いてしまうパワーサプライがあるため、200mA以上の電流を流すことができるパワーサプライの使用をお願いしています。

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